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とらぞうのこと

2016.02.23(14:48) 12

古い話になりますが、2013年初冬の頃、会社に1匹のキジネコが現れるようになりました。
とらぞうと呼んでいました。

とらぞう1

とても人懐こくて、すぐにゴロンとしてしまい、多分成猫になって捨てられて間もなかった頃だと思われました。
17時頃になると会社の玄関で、誰が通っても動じず前足をピンと揃えて、尻尾をキチンと体に巻きつけて堂々と立っているのです。
1日の最後のひとなでをしてもらうために。
その姿が玄関のガラス越しに透けて見えて何とも微笑ましかったのです。
その反面、外で生きていく術を知らないであろうとらぞうに、ご飯をあげながらも何とかしなくてはと焦っていました。
こんな猫だから捕獲は簡単ですが、その後の保護出来る環境が整えられなかったのです。

そんな心配をしているうちに事件が起きてしまいました。
2014年4月初旬の事でした。
あんなに毎日、朝晩甘えにくるとらぞうが3~4日姿を見せません。
心配で捜索チラシを配布して、昼休みに帰りに探しましたが見つかりません。

土曜日の昼間に時間をかけて名前を呼びながら探したら、弱々しいとらぞうの声が聞こえてきました。
会社の近くに新しく出来たマンションの茂みにうずくまっていました。
弱っているだろうとは思いましたが、見つかってほっとして抱き上げた瞬間に私の手には、とらぞうの血がたっぷりついていたのです。

何が原因なのか分からず、大慌てでそこから近くの動物病院を探して連れていきました。

とらぞう3

診察の結果は、右わき腹をケンカか何かで傷がつき溜まっていた膿が破裂したそうでした。
少し切開もして、膿を全部出して洗浄・消毒をしてもらい長さ10cm弱の縫合痕です。
破裂するまで気づいてあげられなかった自分に猛省でした。

とらぞう4
とらぞう5

それからは、動物病院にそのまま入院しながら術後の療養をしていただきました。
お見舞いに行く度に徐々に元気になってきていました。
しかし、退院後に又外に戻す事は考えられず、里親を探しつづけましたが、みつかりませんでした。

その時に病院の先生から、どうしても里親が見つからなかったら病院猫として地下に置いてあげると言われました。
ひと月近い入院で、先生も動物看護士の方も、賢いとらぞうに情が移っていたそうです。

それも選択肢の一つではありましたが、私は出来れば一般家庭の猫として日差しを浴びながらベッドでのお昼寝や、パトロールをするような環境に戻してあげたかったのです。

丁度ゴールデンウィークに入る時でしたので、とりあえず我が家で様子をみようと連れ帰りましたが、狭い集合住宅に既に3匹いるのですから心配はありました・・・
昼間はいいのですが、夜更けから明け方まで獣の夜泣きが一晩中続き、それが2日続いたところで、あまりにも近所迷惑すぎて無理だと悟りました。

結局、動物病院の先生に連絡をして、とらぞうを病院へ連れて帰りました。
診療外の時間だったので1階の診察室でキャリーを開けたら、とらぞう自ら地下の自分の入院していたゲージに走って入っていったそうです。

そうなんです。
外で辛い思いをして、ここの地下のゲージで安心して眠れるようになっていたとらぞうにとって、もうここが自分の家だったのです。
先生と動物看護士さんが、とらぞうにとっての家族になっていたのです。

この件は多々の自分の判断ミスを思い知らされました。
経済的にも、猫の移動にも色々な面で助けてくれた会社の人、生涯とらぞうの世話をして下さる先生たち、みんなの愛に助けられて今日もとらぞうは元気です。
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松ねこ


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